材料試験機とは、材料や製品またはその一部に負荷を与え、その経過や結果から、強度・剛性・硬さなどの物理特性を数値的に求める力学的試験機の総称です。 試験目的・試験対象・対応規格やその他要件により、必要とされる試験機や能力が変わり、環境条件等を含めてその扱いが変わります。
弊社ではお使いになられるお客様のご要望にあわせ、多種多様な機種・仕様に対応し、その選定のお力になります。
※画像にマウスを置くと、各材料試験機の説明が見れます。
日本工業規格では、万能試験機及び圧縮試験機等に該当します。 万能試験機とは、引張、圧縮・曲げ・硬さ試験等にも使用出来る試験機です。 材料強度の評価の基本となる力学的諸性質を求める為には欠かせない試験機です。 圧縮試験機とは、試験片へ圧縮力を加え、その破壊強度や変形の程度等を測定する試験機です。 試験治具を替えることで、曲げ試験にも対応します。
引張・圧縮試験機の中でも、特にばね専用として製作されているのが、ばね試験機です。 ばね試験では、試料に加わる偏心力が大きく影響し、上下耐圧盤の平行度も重要な要素となり、長さ測定も行う為、ばね試験機として独立したグループとなっています。
硬さ試験は、材料試験の中で、破壊試験で手間を要する引張圧縮試験に比べ、局所的な傷をつける程度で比較的簡単に測定出来ることから、最も広く行われている試験方法です。 硬さは、材料の他の機械的性質(強度)との回帰関係を利用した代用試験として優れ、また管理用試験としての差の検査感度が高いことから、均一性のチェック用として注目されています。
衝撃試験は、衝撃力を加えて材料の衝撃強度を調べるもので、シャルピー衝撃試験やアイゾット衝撃試験がその代表です。 JIS規格に規定されたシャルピー衝撃試験機は、試料に対してハンマーを振り下ろし、破壊に要する吸収エネルギーを求めます。 そして、その材料が脆性であるか否かの判定に用いられます。
金属材料に繰り返し力(降伏点以下)を加え、変形を与えては除荷していると、見た目は元通りでも、いずれは、破壊強度よりはるかに小さい力で疲労破壊が発生します。 こうした金属疲労は、作用する応力の種類・大きさ・繰り返し速度・作用時間等の条件にも作用されます。 疲労試験機は、試験対象・試験の種類によって多種多様なタイプ・型式があります。
実際の試験・検査の現場では、品質管理の為に行う材料試験などは、ほとんど同様の試験となっているものが多く、 手軽で費用負担を少しでも減らせるように簡易化した試験機が、専用試験機です。 逆に、一般の試験機では、試験が難しい、手間が掛かりすぎる等の問題のある試験の為に、設計・製作する試験機が、特殊試験機です。